このレビューはネタバレを含みます
上から目線でレヴュー書きたくなる映画だった。
「もっと、こう、さぁ・・ね」みたいな鑑賞後感。
一言も話さないって設定が鍵なんだろうけど、、、、。
ひたすら余計なことをして尻軽なアクセサリーワイフが出てくる。
「キムギドク脚本」で、あ、察しで。女性への目線が安定の「わや」ね。「あ〜あ」って思いながら見てたら脚本のクレジットで察した。
なんだけれども、面白いところもあった。
多分監督さんもブレちゃったんだと思う(過剰包摂)。
DIY作では禍々しさと詩情がセンセーショナルなんだけど、ギドク映画はほんとに消化不良を起こしやすい。
「話さない(喋れない)」設定で南北中立の橋梁的人物を描いたのはスパイものではなくヒーローものとして視点が面白い。
その人物が得られなかった事・もの・人のために報復≧処刑として北のスパイと南の情報局員を一部屋に拉致してリアルファイトさせる発想はそれだけで1本いけそうなのに「かっこいい人のかっこいい話」にこじつけた感じがある。
並びに、人物描写の条件設定ばかり前に出過ぎていて情感に欠けるところにヘゲモニーとミソジニーと共感誘発力のなさが見えてきて途中で興味を失った。ユンゲサンはかっこいいんだけどね。
俳優それぞれの撮り方はうまいところもあって、キャラクターの個性を説明不要の状態に演出したところには実力を感じた。
俳優の演技に「OK」だすのは監督なので、目は利く人なのだと思う。