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メリエスの素晴らしき映画魔術のtottsunのレビュー・感想・評価

4.0
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「メリエスの素晴らしき映画魔術&月世界旅行」
それは、今とは違い“月"がまだ人間にとってはるか遠い存在だった時代。 "映画の父"の一人であるメリエスは、月旅行への憧れを映画にした。
本作は、30シーンから構成される空前絶後の大作で、世界的にも大ヒットし、フィルムの1コマ1コマを手作業で彩色したカラー版も生み出された。
しかしその後、新しい時代の到来で没落し、失意のメリエス本人によって、全てのフィルムは燃やされてしまう。こうして長い間、“幻"となっていた歴史に残る名作のカラー版だったが、スペインのバルセロナで奇跡的に発見される2001年、そのプリントはフランス本国に戻されたが、劣化が激しく修復は不可能だった。
時を得た2010年、遂にスペシャリストたちによって、緻密な手作業と最新のデジタル技術を用いたリストア作業が開始。
こうして誕生から110年の時を経て、かつてない美しさで復元された『月世界旅行』カラー版が遂に日本に上陸する!
昨日読んだ「死ぬまでに観たい映画1001本」の巻頭で印象的だった作品が「月世界旅行」
白黒の写真を見たため月に何が刺さってるのかいまいち分からなくて、てっきり望遠鏡でも覗いてるのかと思ったほど。
U-NEXTで今作が14日までの配信と知って、今見るべき作品なんだと思って鑑賞。
せっかくだから作品そのものだけじゃなくてドキュメンタリーを含むこちらを選択。
ドキュメンタリーは2部構成で、前半がまだ空すら飛べてない時代に想像を持って描いたジョルジュ・メリエスの人生を描き、後半は現存しているのが数少ないフィルムを最新の技術によってこの世に蘇らせた人々の話。
最初は何となくで見始めたのにとても素晴らしくて食い入るように見つめてしまった。
どれだけの労力と情熱が注がれて私が今目にしてるのだろうかと感銘を受けた。
修復チームの1人であるトム・バートンが放った「困難なことはすぐやれ。
不可能なことは少し時間をおいて。」という言葉が印象的だった。
今の世の中では映画という存在は当たり前だけど、こういう人たちのおかげで映画は生まれ、発展をして私たちに届けられてるんだな。
私的には☆☆☆☆かな。
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