このレビューはネタバレを含みます
【2012.10.13 劇場観賞(字幕)】
予告編を観ていい雰囲気だなぁと思った事と、監督がジェームズ・マクティーグ (私のツボに入りまくった、大好きな映画『Vフォー・ヴェンデッタ』の監督さん) だったので、楽しみにしていた作品。ポーの著作読んだ事ないけど!!
冒頭、石畳の夜の街を疾駆する警察の馬車…この辺からもうビジュアル的にしびれます。予告編を観ていいな、と感じられた方なら、1849年のアメリカの雰囲気にはどっぷり浸れるのではないかと。この時代の警官、カッコいいなぁ。やたら銃ちらつかせるけど(笑)。
ストーリー的には、うん…ポー作品が好きな人、ポー作品に造詣の深い人には面白さ二倍なんだろうな。私のようにパンフレット(600円・菊地秀行先生の寄稿なんかもある)を読んで、映画に散りばめられたポーのエッセンスを「なるほど〜」とようやく知るレペルでも十分楽しめましたが。
映画でのポーは、破滅型というか、きっと出会っても友達にはなれなそう、というか…ただ、ジョン・キューザックが演じるポーが夜の街を酒瓶片手に歩く様は、絵になりますね。どちらかっていうと、警察の皆さんの方が私には魅力的に映りました。
ポーとコンビを組んで事件解決に奔走するフィールズ警視正に、ルーク・エヴァンス。自分が観た彼の出演作の中では、一番良かった。いい年の取り方をしたら魅力的な俳優になりそう。フィールズは、冷静さの中にも激情がある理論派、という感じで格好よかった。美味しいところ持ってくし(笑)。
最後は、…フランスの某作家は命拾いしたよね…っていう(笑)。ポーが当然の如く馬を見事に乗りこなし、銃も狙いを定めて撃ってたけど、当時の男のたしなみなのかな…と思ったら、ポーも軍隊経験あったんですね。