父母ともに癌

王将の父母ともに癌のレビュー・感想・評価

王将(1962年製作の映画)
4.1
 大阪の将棋指し、坂田三吉の物語。

最初画面に丹波哲郎が映ったきがするんだけれど、クレジットには載っていなかった。あれはいったいなんだったんだろうか。
 三國連太郎がまたヤバいやつを演じているのだけれど、序盤は非常に笑える。将棋以外はからっきしダメな坂田三吉が家族に迷惑をかけまくる。情けない三国と、泣いたり怒ったりする淡島千景。随分笑った。

 後半、プロ棋士になって貧乏から脱出した坂田。笑いはパワーダウンしたものの、すごみが出てくる。「銀が泣いている」の場面は名場面だろう。

 総じて絵がキマッていて恰好が良く、三國連太郎の怪演っぷりは楽しい。
また、千葉真一がいつもの三倍くらい高い声で出てきてしおらしい役を演じているのも見どころか。花沢徳衛、殿山泰司の脇役も楽しく効いていた。
 
父母ともに癌

父母ともに癌