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悲しみよこんにちはのsonozyのレビュー・感想・評価

悲しみよこんにちは(1957年製作の映画)
4.0
1957年 米英合作 オットー・プレミンジャー監督

原作は1954年の同名のフランソワーズ・サガンの小説(18歳の処女作)。
「ものうさと甘さがつきまとって離れないこの見知らぬ感情に、悲しみという重々しい、りっぱな名をつけようか、私は迷う。」という印象的な書き出しで始まるそう。(原作未読です)

ソウル・バスの印象的なタイトルデザインから、最初はモノクロ映像で、男性とダンスを踊る18歳のセシルの物憂げな表情。
ステージで歌うジュリエット・グレコの「悲しみよこんにちは」が流れる。
♪メランコリーが 私の道連れ
♪かすかな悩みが 私の友
♪毎朝 私は言う
♪"悲しみよ こんにちは"と

そして1年前の夏のシーンへ(ここからカラー)。
南仏リヴィエラ海岸の別荘で過ごす17歳のセシル(ジーン・セバーグ)は、15年前に母を亡くしている事業家の父レイモン(デヴィッド・ニーヴン)と若い愛人エルザ(ミレーヌ・ドモンジョ)の3人で優雅に遊んでいる。

近くの別荘に来ていた大学生フィリップ(ジョフリー・ホーン)と恋仲になるセシル。
ある日、今は亡きセシルの母の友人アンヌ(デボラ・カー)がやってくると。。

このセシルカットで一世を風靡したセシルちゃん(ジーン・セバーグ)。
ベリーショートがこんなに似合う美しさはやはり唯一無二ですね〜

レイモン役のデヴィッド・ニーヴンのエロ親父っぷりや、BB(ブリジット・バルドー)と比較されていたというデボラ・カーのおバカっぽさもいい風味。笑

モノクロ(現在)→カラー(1年前の夏)→ラストに再びモノクロ(現在)という構成も効果的でした。

Wikipediaによると、エリック・ロメールは本作を「シネマスコープで撮られた最も美しい映画」と呼び、ジャン=リュック・ゴダールは1958年の最良の一本に選んだそうです。
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