じぇいらふ

緋色の街/スカーレット・ストリートのじぇいらふのレビュー・感想・評価

4.9
傑作『飾窓の女』に続く、エドワード・G・ロビンソン親父と美女ジョーン・ベネットのクライムサスペンス。キャストがほぼ同じ。
しかし今作は一筋ではない複雑斜め上予想外展開の傑作👍👍👍👍👍

主人公は長年勤める堅物な銀行の出納係クリスことエドワード・G・ロビンソン。雨上がりの夜道、いきなり男が倒れた女を蹴飛ばしてる⁉️に遭遇、助けた女がキティことジョーン・ベネット。出会い方が凄いす笑。彼女のビニール雨カッパがいいです☔️

堅物だけど絵描きが趣味の夢みがちな親父が、美女だけど怠惰でだらしなくダメヒモ男にゾッコンの女に、よせばいいのにハマってしまうお話。二人とも役にもハマってる👍親父は若い女に心から夢中になり、女は親父のカネ💰にしか興味がない〜という典型的なヤバ設定😅

その周りの登場人物も皆癖強め。
前夫の話ばかりして、悪態つきまくるクリスの妻。
金にだらしなく、キティを利用して金をせしめる事しか考えてない小悪党ジョニー(『飾窓の女』と同じ小憎らしいダン・デュリエ👍)

クリスの絵画が個性的で、それが意外な展開に、、、
クリスもキティもちょっとづつ嘘をつくのですが、絵を巡って大きな嘘になっていきます。最後の嘘の残酷😱

繰り返す音跳びレコード、肉きり包丁、アイスピック、、、小道具が後で効いてくる。

殺人シーンのベネットとロビンソンの会話の残酷な救いの無さとサスペンス演出の見事な事❗️

ラストの幻覚シーンはまさに光と影と音の恐怖、フリッツ・ラングの真骨頂炸裂しまくり‼️

「殺人は心が罰せられる」の言葉の重み。
最も不幸なのは誰の心か?という深み。

ジョーン・ベネットの肖像画が出てくる所が『飾窓の女』と同じですね。正に姉妹作品。なので両方観ることオススメです。どちらも傑作✨

今作は、ジャン・ルノアールの『牝犬』のリメイクなんですってね。是非そちらも観たい😆✨