さわだにわか

突撃!O・Cとスティッグス/お笑い黙示録のさわだにわかのレビュー・感想・評価

3.8
「ナッシュビル」の見えざるラスボス、ハル・フィリップ・ウォーカーがブラウン管の中とはいえついにその姿を現す。やつが敵だ!ウォーカー支持者の保険屋をぶっ潰せ!何故(要介護老人の件もあるが)

とんねるずみたいな二人組男子学生が暴れまわる男根主義的なタブーなしのアナーキーお笑い世界は「MASH」に近いかったのでベトナムから帰還したデニス・ホッパー(BGMがワルキューレの騎行に!)の出演もあって制作年を少し古めに見積もっていたが1985の作。わりと悪い意味で驚くが、「フール・フォア・ラブ」とかディック原作じゃない方の「ストリーマーズ」とかそのへんなので、アルトマンの引き出しの多さというか節操のなさがよくわかる。

潜行期アルトマンのナショナル・ランプーンもの映画なので「MASH」よもう一度みたいな思惑があったんだろうか。この時期のアルトマン映画の空気感とランプーン的な攻撃性がいかにも取り合わせが悪い感じに混ざった怪作という感じはあるので、その意味では面白かった。
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