TAK44マグナム

サブウェイNYのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

サブウェイNY(2009年製作の映画)
3.0
サンドウィッチ屋の話ではない!


「ドリヴン」のイケメン俳優キップ・パルデュー主演のアンダーグラウンド・スリラー。
映画界の蹴撃王子ことスコット・アドキンスもチャラ男役で出演していますが、一発も蹴りを放つことなく前半で退場です。
そんなアホな!!
いや、これスコット・アドキンスとキップ・パルデューの役が逆でしょう。
そりゃ、主演俳優としての華はキップ・パルデューの方があったんだろうけどさ。


バチェラーパーティの帰りに地下鉄に乗ったマイクたち4人。
パーティで一緒だった女子2人も乗り合わせていたのでナンパに精を出すのですが、マイクの兄トニーがしつこかった為に女子が列車を降りてしまいます。
慌てて追いかける男連中。
しかし、列車は一時停止しただけでそこは駅ではありませんでした。
すぐに中に戻ろうとすると扉は閉まり、発車してしまったではありませんか!
深夜の地下鉄構内に置いてけぼりにされてしまったので、仕方なく駅を目指して歩き始めます。
ようやく駅か?と喜んだのも束の間、彼らはそこで恐ろしい光景を目撃してしまうのでした。


期せずして、謎の男たちによる殺人を目撃してしまった若者たちが地下鉄内をひたすら逃げ惑う話。
敵となる3人は人語を話さない地下在住者でズタボロの格好なのですが、斧やナイフといった凶器で人を襲っては金品を強奪、死体は犬に食わせて処理している恐ろしいオヤジたち!
マイクたちはとにかく一生懸命逃げますが地下鉄構内は奴らの庭のようなものだし、加えて協力者もたくさんいるので逃げ切るのは困難です。
1人また1人と捕まり、スコット・アドキンスなんて首チョンパされて犬のエサにされちゃいますよ!

アメリカは地下鉄や下水などに凶暴な人種が潜んでいるという都市伝説がまことしやかに伝えられているので、それが元ネタなのでしょう。
地下鉄モノだと「0:34」に似ているかな?
「ミッドナイトミートトレイン」も、設定に似通った部分がありますね。

ゴアホラー色が強めで、エグい描写を頑張って盛り込んではいますが、アクションシーンになると臨場感や躍動感を表現する為か、やたらとカメラがブレるので見難いのが気になりました。
何が起こっているのか分かりにくく、ストレスがたまる〜(汗)

定番とも言える人間狩り映画ですけれど、人がどこまで暴力的になれるのかを描いているのかな?と思いました。
あのオヤジたちは最早、人間をやめて獣性に支配されてしまっていましたが・・・
あと、けっこう変態でもあります(苦笑)

終盤の展開は良い意味で意外に感じましたし、すぐそこに外の世界があるのに手が届かない「距離」をラストカットまで引っ張るのは見事かと。
しかし、あの締め方自体はホラーとしては少々ありきたりで、驚くほどでもなかったのは残念でした。
もう少しだったのにねぇ(汗)


セルDVDにて