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マルキのvizilakeのレビュー・感想・評価

マルキ(1989年製作の映画)
5.0
僕が今まで観てきたどの映画とも違う、不思議な感動に満ちた最高の映画だ。。
僕は生涯この映画を愛し続けるはずだ。。
SM行為のS(サディズム)の語源にもなったフランスの侯爵 マルキ・ド・サドのバスティーユ牢獄での生活を描いた作品。。
映画の特徴は登場人物が全員動物(かぶり物)であることと、主人公のマルキ・ド・サドのお○んち○が意思を持った別の生き物として持ち主とお友達であるということ。。
、、まぁこの時点で真実に忠実な伝記作品で無いことは明確なわけだ。。
設定だけでこれ程異常であるにも関わらず、内容はそれにも増して狂気的だ。。
性的描写も過激だが、牢獄内の汚職も狂っている。。
そして、それが素晴らしくリアルで不気味な人形劇で描かれているのだから観る人は必ず選ぶ作品だ。。
しかし、この不気味さは捻れたユーモアであり奇人的なコメディなのだ。。
お○んち○のコラン君なんて実に素晴らしい。。
唯一可愛いビジュアルがこのコラン君であることも皮肉で愉快だ。。
思想家のマルキ・ド・サドの本能の部分を自身の性器に演じさせる監督のイマジネーションは圧巻。。
それを踏まえて観るラストシーンは特別な意味を持つように感じるだろう。。
不思議な感動に満ちたラストなのだ。。
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