らんらん

腰抜け二刀流のらんらんのレビュー・感想・評価

腰抜け二刀流(1950年製作の映画)
3.0
森繁久彌&轟夕起子主演のミュージカルコメディ&時代劇

【あらすじ】
ちょっとしたお家騒動が起きていて
お殿様(花菱アチャコ)と腰元(清川虹子!)の間に子供ができちゃって、その子をめぐる後継問題が起こる
お殿様は子供が5歳になったら後継として迎え入れるとお墨付きを与えるんだけど、反対派はお墨付きを奪うか子供を殺すかの強硬手段をとってきます

子供を狙う悪役サムライコンビに清川虹子は斬られ、兄である田中春男は子供とお墨付きを持ってひたすら逃げます
そんな逃亡の旅で出会い行動を共にするのが轟夕起子と森繁久彌になります

轟夕起子は元々はただの飲み屋の女給さん
だだ礫を投げれば百発百中の射撃の腕、そして男勝りの度胸を買われて家老直々に用心棒的な感じで雇われる

森繁久彌は物売りの大道芸人みたいな
宮本武蔵風の格好と名前を名乗り客引きをしてるんだけど、本物と思われちゃって後に引けなくなる
お調子者でもあり臆病者でもある憎めないキャラクター

ということでお家騒動に巻き込まれた轟夕起子と森繁久彌が共に旅する映画となります

【感想】
新東宝森繁シリーズなるDVDでの鑑賞、森繁久彌の初主演映画らしい

今まで見てきた中では一番若いしヒョロヒョロだし、こんなに完全にコメディアンしてる森繁久彌を見たのも初めて

もう一人の主演轟夕起子も意外な役かも
なんか木暮実千代や阿井美千子がよくやってるイメージの姉御の役

楽しい映画なんだろうけど古いというかクドイというか、可もなく不可もなく
コメディなので時代劇だけどメタ的な台詞もあります
あとは途中で八岐大蛇みたいなエピソードが出てきて、山に住む獅子に娘を差し出さなきゃならないとか変な展開になる(真相は駆け落ちしたい娘(香川京子)と男(岸井明)の狂言ってオチ)

そしてラストも強引だったなー
それまで全くラブコメ要素や伏線なんかなかったのにいきなり轟夕起子と森繁久彌がくっつく、なんでよw

みなみに劇中では何かとミュージカル風になります
歌うのは轟夕起子に森繁、岸井明の3人、歌う森繁ってのも初めて見たなぁ

映画自体の面白さは置いといて、若い頃の森繁久彌が見られたという点では収穫のあった作品
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