てんしの

もののけ姫のてんしののレビュー・感想・評価

もののけ姫(1997年製作の映画)
5.0
宮崎駿監督作品で最も好きな作品です!
劇場で観られる機会が訪れるなんて…泣

改めて観て、「もののけ姫」は細部まで色褪せることのない美しさに感動…!
背景美術はもちろん、登場人物の線や色まで綺麗すぎて、つい最近公開されたアニメ映画と言われても遜色ない美麗さです。

ファミリー層やアニメファンのみに収まらず、一般層やさらには世界にまで届く、人類共通の問題をアニメで取り上げて表現しきるのはどれだけ一流のクリエイターが揃っていてもそうそう生まれないものだと思います。

そういう意味で「風の谷のナウシカ」「もののけ姫」「千と千尋の神隠し」」は世界でもトップのアニメーション映画だと、わたしは思ってます。

この3作品に共通してるのは「自然(神さま)へ犯した罪を償う」というもの。
「ナウシカ」では腐海を荒らしたり小さい王蟲を傷付けた罪をナウシカが命をかけて償い、
「もののけ姫」ではシシ神さまの首をお返しし、
「千と千尋の神隠し」では神さまの食事を勝手に食べてしまった両親の罪を千尋が償いました。

自然と人との付き合い方、つまり環境問題は今一人ひとりが本気で意識しなければならない問題です。
改めてそういったことをアニメーション映画で取り上げたジブリ及び宮崎駿監督はものすごい偉業をアニメを通して行ってくださったと思います。

ムダに真面目に語りましたが、本当に本当にこの映画を劇場で観ることができて幸せでした!

決して「自然を壊す人間は許されるべき存在ではない」などど人の存在を全否定せず、人間の自然への行いは愚かしいけど、「人間だって自然の一部である」ことを認め、自然に対する罪の償いを最大限できることで償おうという含みを作品から感じました。

「生きろ」というキャッチコピー、そしてアシタカの言葉。
作中ではサンへ投げかけた言葉ですが、「わたし達は生きていていい」という宮崎駿監督の、必要以上に自然へ萎縮してしまってる人たちへのメッセージでもあると思いました。


ものすごくどうでもいい個人ごとですが、「千と千尋の神隠し」だけは劇場で鑑賞することを見送ろうと思います。
唯一幼い頃家族で観た記憶があって、観賞後劇場でグッズを買った思い出をなんとなく上書きしたくないし「一生に一度は、映画館でジブリを。」という今回のジブリ4作品のキャッチコピーの通り、とっくに映画館で観たものはいいかなと思いました。
(本当にどうでもいいことですみません、読んでくださってありがとうございました笑)
てんしの

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