摂食障害の描き方にリアリティーがあるように感じた。時折出てくる摂食障害ギャグも作品に独特な雰囲気を与えていて、不思議な魅力のある作品だった。授乳シーン後の主人公の「産まれ直し」を美しい映像で表現していたのもアーティスティックで素敵だったと思う。主役の演技も抜群に良かった。
ただ、(深掘りする時間がなかったとはいえ)グループホームの面々が少し善き人々すぎたことへの違和感や、母親との関係性をリセットしたことで光明が見えたのなら、グループホームでの経験や人間関係に大きな意味はあったのか？という疑問があった。希望を思わせるラストも少々類型的かなあ。
