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殿、利息でござる!のジャクトのレビュー・感想・評価

殿、利息でござる!(2016年製作の映画)
4.3
仙台藩の宿場町である吉岡宿では、お上に課される重税に苦しむ庶民の破産と夜逃げが相次いでいた。そうした苦境を脱するために登場人物たちの考えた秘策が、藩に金を貸し、その利息で重税による負担を軽くしようというもの。必要な資金は千両(三億円)。こうして、知略と資金力を用いた決死の作戦が開始された……。

ガチガチのコメディであるように思えるタイトルだが、内容は多分に勉強になるものであり、笑いあり、人情話ありのストーリーは魅力たっぷりで、自己犠牲を厭わない人々の果断な行動と揺るがない決意が引き寄せた結末は観ていて爽快感と満足感があった。阿部サダヲをはじめとした俳優陣の演技も卓越していて、思わずホロリとしてしまうシーンも多々あったように思う。

実話を元にした本作。今現在に至るまでの過程で、庶民を救うためにこのように懸命に働きかけた人々がいたのだという事実に嘆息する。エンターテイメントとしても十分に面白い映画だったと思います。
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