アメリカにおいて農業で一旗揚げることを夢見る韓国系移民のジェイコブは、家族とともに田舎に引っ越し、ボロボロのトレーラーハウスにて生活を始める。生活に対する妻の不満や不安、息子の心臓の病などもあって先行きは不透明ながらも、妻の老いた母親を迎えた一家は手を取り合って日々を過ごしていくのだが……。
韓国系の移民であるジェイコブ夫婦。アメリカで生まれた二人の子供。そして、純粋な韓国人である妻の母親。ジェイコブ夫婦は英語は話せるが家族の前では韓国語を使い、二人の子供は二人きりでいるときは英語で話し、祖母は韓国語しか話せない。
アメリカンドリームを掴もうとする父。現実を直視する妻。純粋なアメリカ人である子供に、アメリカにおいても韓国の文化を家庭に取り込んで自然体で生きる祖母。
家族であり、同じルーツを持ちながらも、異なる三つの境遇。異なる性質。この映画は、生まれや境遇を異とする人々が調和するためにもがき、分かり合おうとする作品であると感じた。よかったです。