爆裂BOX

SF異星獣ガーの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

SF異星獣ガー(1985年製作の映画)
3.2
事故で宇宙ステーションが爆発。救命艇で脱出したクルー達だが、船内にいた謎のエイリアンに次々殺されていく。生き残った男女二人は決死の戦いを挑むが…というストーリー。
宇宙船内に潜んでいた謎のエイリアンによる襲撃と交流を描いた「エイリアン」と「E.T」のフォロワー作品です。
前半はモロ「エイリアン」な感じで宇宙ステーションの事故から生き延びたクルー達が次々襲われていきますが、コンピューター上でエイリアンとクルーの位置や動向を見るシーンなんかそのまんまな感じですね。このレーダーのレトロな感じがいいなぁ。襲撃方法は触手を体に巻き付けて吸血してミイラにするという物ですが、多少流血シーンがあるくらいで直接的なグロ描写はないですね。粘液まみれのミイラの造形はいい感じですが。
エイリアン。ガーの造形は皮を剥がれて体色がオレンジでナメクジの体をくっつけたETという感じで、終盤近くまで触手が映ったりするくらいで全体像は中々映りません。
登場人物が5人しかおらず、早々に3人が殺され、2人だけになってからコンピューターをハッキングされ酸素供給止められたり、隕石群からシールドで船守られたり色々ありますが、遂にガーとの直接対決から物語は意外な方向に進みます。「君たち人類は見知らぬものを殺してきた。私も死ぬのが怖いから殺した」と詭弁を話して正当防衛主張するガーに主人公達納得して何故か終盤15分は一緒に修理したり食事したりボードゲームする「E.T」の様な異星人との交流物になります。妙に感動的な感じで別れを迎えますが、殺された3人浮かばれないし、そもそも宇宙ステーションもこいつが不正アクセスしたから爆発したのでは。主人公達お人よし過ぎでは。
見た事ないものだからと言って即攻撃するんじゃなく、会話等のコミュニケーション行う努力すれば対等な立場で交流を持つことが出来るという事かな。勘違いな気がするけど。
たるい所も多いですが終盤の突拍子もない展開は必見ですね。この手の映画好きな人なら見て損はないと思います。