ユンファ

クローネンバーグの ファイヤーボールのユンファのレビュー・感想・評価

3.0
クローネンバーグが撮ったと言われなければ絶対に分からない、異色のクローネンバーグ映画。今さら劇場公開されたり、ブルーレイが発売されたり、それをオレが買ってしまったりするのも、全てクローネンバーグの名が冠されているから。
とはいえ、ストーリーも演出も何もかもこれ以上ないほどに王道で、めっっっちゃ普通。怒るほどつまらなくはないものの、映画の出来自体も普通。クローネンバーグが敢えて普通の映画を撮ってるぞ!以外の文脈で語ることは不可能。
要はつげ義春が「ドラゴンボール」描いてるみたいな状態であって、それはファンとしては興味があるし観るけれど、どう考えても向いていない。
表面的な部分で言えば、エロもグロもないクローネンバーグなんてクローネンバーグではないわけで、表現における作者の個性というのは、何よりも重要であることがよく分かる。
ユンファ

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