じゅんふう

ベンジャミン・バトン 数奇な人生のじゅんふうのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

年齢が若返っていく特殊な男性の生涯を追っていくだけの物語だけど、生まれてから死ぬまでの人生をずうっと追っていると、気持ちが入り込んでしまう。自分だけ同じように歳を取れず、周りだけが老けて亡くなっていくつらさ。特に最後、幼い姿になって認知症になってしまう姿あたりの悲壮感は強く印象に残る。
デイジーの事故で轢かれる場面の、「あと少し目覚めるのが早ければ」「店員が昨晩失恋していなければ」「靴紐が解けていなければ」という沢山の人々の様々な小さな行動が一つでも違ったら起こらなかったという偶然性を考えるシーンが好き。自分も時々そんな事を考える。
まさに数奇な人生、自分の人生の幸不幸は様々な人たちの影響による微量な偶然の巡り合わせなのかもなと思うと生き方が少し楽になったような気がする。
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