究極の片思い男に家族を皆殺しにされたドナ。
それから3年、忌まわしい想い出を振り切って迎えた高校生活最後の締めくくりであるプロムパーティーに、精神病棟を脱走した片思い男の影が迫る…。
過去に起こった殺人事件のトラウマを持つ女学生を、虎視眈々と狙う殺人鬼の恐怖を描いたスプラッターホラー。
80年代に制作された『プロムナイト』のリメイク作品。
しかし、特典映像での監督のインタビューでは、「オリジナルのプロムナイトのリメイクじゃありません云々・・・」とはっきり言っているところから、配給会社の宣伝ミスとしか言いようがありません。
日本では馴染みのない学生の一大イベント、プロムの裏側で次々と人が殺されていく様子が描かれる。
この映画は従来の学園ホラーのようなノリとは違い、オープニングから犯人は顔出しで登場。
というわけで、「実は真犯人が・・」みたいなヒネリは一切なく、終始そいつがヒロインを追い回す。
犯人?オレだよオレ!…って感じ。
その過程で彼女の友人や、果ては全く関係ないホテルの従業員まで手にかけるわけです。
多分オリジナル版で不遇だった変質者を、リメイク版では恐怖の殺人鬼に抜擢したのでしょう。
この映画、オリジナル版はのんびりとした展開だったのに対し、こちらは出だしがいい感じ。
タイトル通りメインは夜のプロムなので、早々に場面が移行する。
とりあえず、油断しているところをグサりといったタイプの作品です。
ドッキリ、ドッキリ、ドッキリでビクッって感じです。
”も~いいんじゃないか?!”ってぐらいの回数ビクッとさせられます。
終盤は息をつかせないスピーディーな展開で畳み掛けるところはつい見入ってしまった。
しかし無修正版ってあって相当なグロさを期待してたんだけど、いったい何を修正してたのか???
大したグロさもエロさもなく、何でこんな文字が記載されているんだろう。
あと、ヒロインの女の子の額の傷跡がずーっと気になって気になって…。
あの傷、どうしたんだろう…。
ここだけが未だに謎。
まぁはっきり言って、オリジナルより全然面白かった。
ヒロインの今後の精神状態は心配ですが。
華やかなセレブティーンが見たいって人は是非。
しかし、ストーカーに追いかけられるのは恐怖ですね。
現代アメリカではお化けなんぞよりも、ストーカーや異常性欲者のようなイッちゃっている人の方が余程怖いのでしょう。
日本も同じですが。
“身近にいるおかしな隣人” と言うのは、いつまでも永遠のテーマになるんでしょうね。
ちなみに主演は、若い頃のブリタニー・スノウ。
やっぱりホラー映画は俳優としての登竜門ですな。