Inagaquilala

ロード・トリップのInagaquilalaのレビュー・感想・評価

ロード・トリップ(2000年製作の映画)
3.8
「ハングオーバー」シリーズのトッド・フィリップス監督の記念すべき劇映画デビュー作。ニューヨーク大学で映画を学んでいたフィリップス監督は、在学中からドキュメンタリー作品を発表していて、サンダンス映画祭などでも審査員賞を受賞するなどして、その実力を披露していた。そして、そのサンダンス映画祭で出会った「ゴースト・バスターズ」の監督、アイバン・ライトマンに見込まれ、彼の製作総指揮のもとで撮ったのがこの作品だ。

幼なじみの恋人ティファニーと遠距離恋愛中の大学生のジョシュ。同級生のベスと浮気した際に撮影した情事のビデオを、誤ってティファニーに送ってしまう。ティファニーは実家に帰省中で月曜に寮に戻ることになっており、ジョシュはそれまでにビデオを奪還すべく、悪友3人とニューヨークからテキサスまで、車で向かうことになるのだが。

3人の悪友や撮影されたビデオなど、「ハングオーバー」の第1作でも登場する「アイテム」がすでにこの劇映画処女作でも登場している。そのテキサスまでの道行も、すでにファンダンゴ的馬鹿騒ぎに終始しており、大学生を主人公にしたコメディとはいえ、ブラックで下ネタ満載でかなり笑える。多少スケール感は落ちるが「ハングオーバー」シリーズのファンなら満足するはずだ。

2000年に公開された作品だが、残念ながら日本では劇場公開は見送られビデオスルーになった。シリーズ第1作目となる『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』の公開は2009年となるが、その馬鹿騒ぎコメディの資質は、この作品で縦横無尽に発揮されている。
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