マヒロ

ミュンヘンのマヒロのレビュー・感想・評価

ミュンヘン(2005年製作の映画)
5.0
ミュンヘンオリンピック事件と呼ばれる、イスラエルのオリンピック選手達がパレスチナ人のテロリストに殺されてしまったという出来事と、その後イスラエル政府が報復として殺された人と同じ人数のテロの首謀者を暗殺するために諜報部を結成する…というお話。

『ジョーズ』『魔宮の伝説』『シンドラーのリスト』『プライベートライアン』……などなど、様々な形で残酷物語を描いてきたスピルバーグが、いよいよ行くところまで行ったなぁという感じ。

攻撃に対する報復のむなしさみたいなものを描いているというのもまぁ分かるんだけど、この映画のキモはやはりスゴイ残虐描写!撃たれた傷から血がどくどくと溢れ出したり、爆発で飛び散った肉片が天井からぶら下がったさまを見せつけてきたりと、まぁいちいち凄い。
暗殺のために集められたプロフェッショナル諜報部員たち、という設定自体は娯楽スパイ映画を思わせるような感じなのに、実際は標的がめちゃくちゃ感じの良いおじさんで良心の呵責に苛まされたりするあたりも悪意たっぷりでよろしい。

傑作か…と言われるとちょっと違う気もするけど、圧倒されることは間違いない。はず。

(2015.198)
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