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牙狼 GARO RED REQUIEMのくりふのレビュー・感想・評価

牙狼 GARO RED REQUIEM(2010年製作の映画)
3.0
【シ○ーヌと闘う魔法少女】

程々に眼には楽しかった。程々に炭酸ぬけたコーラみたいな。後でTV版を何本かみましたが、元々TVで気軽に楽しむのに程良い作りなんですね。

で恐らく、そちらで主人公鋼牙については語り済みだから、他キャラに重心置きました、て感じでしょうか。『バットマン・リターンズ』的な。でもその重心的女子戦士が、眼には楽しかったです。

雨宮作品全制覇はしてませんが、型から入る監督のようですね。様式美の人。特撮ヒーローものの型を頑なに守るから、限界を常に抱える印象は受けます。

需要と供給が釣り合う中で仕事しているような、安定感はありますが、ロボットものから突如、ガンダムやエヴァを生むような期待感は持ちづらい。そういや『コワイ女』の担当1篇、コワくなさ過ぎて呆れた記憶もあります。

本作、善悪の記号化ぐあいが単純で、お話には興味が持てませんでしたが、型って意味で、書も含めたデザインが、全般に眺めていて楽しいのと、やっぱり型通りであっても、バトルヒロインは見ていて飽きないです(笑)。

まあもし、実際にバトルヒロインがいたら、汗塗れ血塗れボロボロになって、生き延びるような毎日でしょうが、そんな中から炙り出るような美しさは、雨宮作品には皆無ですけど。コスプレ感覚をどうしても引き摺っています。だからか見ているとどこか恥ずかしくて、我に返ってしまうのが難点(笑)。

それでも独特の動きをつくる、アクション監督横山さんの演出がよかったか、今回のメアリさんは、新体操を取り込んだ舞でかなり面白く魅せてくれます。決めポーズがどうしても魔法少女に見えてしまい、むず痒くなるんですが…。

でも太股出して新体操ですからね、3Dで! そこには全く文句、ございません。衣装合わせで監督が、ロングパンツをショートに変えさせたそうでエライ!

悪役に原紗央莉ちゃんを据えたのも、型への拘りがあるように思います。AVデビューの頃、渋谷ででっかいポスター見て、冷ややかな顔した娘だなあ、若人は「使える」のか?(笑) とどーでもいい心配もしましたが、本作では、表情薄い「像」としてはとても映えていました。声を変えたのも正解ですね。動作始めたら途端にダメダメでしたが。

で残念ながら引き絵のみでしたが、日本の3D映像で直乳揺らしを見たのは初めてで、意表突かれ感動!!(笑)あーこのためのキャスティングでもあったのね、と妙に納得してしまった。

でも悪役の最終形態、デビルマンのあの方に見え少し冷めちゃいましたが。

中尾彬さんの登場には爆笑。食通キャラそのまんまじゃん!

<2010.11.29記>
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