ふくしんづけ

デビッド・クローネンバーグのシーバースのふくしんづけのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

クローネンバーグ監督の三作目にして処女長編、一風変わったゲテモノゾンビ映画といった趣の作品。

外界から孤立した高層マンションを舞台に、住人たちが次々と寄生虫に乗っ取られ、おかしくなっていくという設定はなかなか面白いが、如何せんグロい気持ち悪いということ以外あまり伝わってこず、登場人物が多い上に行動に緊迫感がなく、そこまでストーリーに入り込むことができなかった。

とはいえ、巨匠の過去作だけあって映像的に見るべき点はある。
特にラスト、主人公がマンションから脱出し、ホッとして土手を登っていこうとするとその陰から寄生された住人たちが大勢現れるシーン。遠巻きのカットで、BGMもなく静かに現れて主人公に迫るこのカットはかなり不気味で美しく、この場面だけでもホラーファンには見る価値ありだと思われる。
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