ほのぼのホームコメディかなぁと思ったらそうでもないってことは韓国映画によくあることだが、やっぱりそうじゃなかった。
冒頭から朴正熙暗殺の新聞記事。
時代は1980年あたりかな。
台詞の中に戒厳令や光州、不発弾なんてのがチラチラ出て来て暗黒の時代感をさりげなく漂わせる。
毛が生えてチクチクとか、パンツ汚して捨てに行くとか、間借りしてるウンスク姉さんの胸元覗くとか。無邪気でちょっと不機嫌な思春期の軽妙なあるあるから、中盤、ラストへ重量増していく畳み掛けがすごい。
泣かせる気満々の映画は好きじゃないんだけど、こういうのは好きです。何が違うのかって言われても上手く言えない。
小品ながら丁寧な創りと思います。良作ではないでしょうか。大好きです。