wws

サンシャイン・クリーニングのwwsのレビュー・感想・評価

3.9
走ってくる列車を真下で眺めながらノラが絶叫する場面、観てるこちらまで興奮と哀切で引き裂かれそうなほど美しいシーンでした。

姉の期待に応えられない自分、父を五月蝿く思う自分、母の思い出を持たない自分、リンに素性を開かせない自分、そんな弱くて空っぽな自分を解放できる唯一の瞬間。そういう秘密のシチュエーションって少なからず誰もが持っている、もしくは持っていたんじゃないでしょうか。
だからこそ、最後にノラが本当にすっきりとした表情になっているのがたまらなく嬉しかった。

余計なものが全然ない、コンパクト且つ美しくまとまった良作。これからも時々観たくなる気がする、そんな素敵な作品でした。
wws

wws