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さよなら、僕のマンハッタンのwwsのレビュー・感想・評価

4.0
大抵の人はダメな自分を自覚して生きている。その上で何かに立ち向かったり、仕方なく手放したり、諦めきれずにすがったりする。数えきれないほどの挫折や後悔を飲み込んで、今日も街は息吹する。
その風に誰かが揺られたり飛ばされたりする様を見て、別の誰かが喜んで笑い、悲しんで涙を流す。こうしてほとんど同じことを繰り返し、外見は変わっても本質的には大した変化もせずに一生を終えてゆく。


つまらなそうに聞こえるけれど、みんなどこかでダメな自分や他人を愛している。だからこそ知らない誰かの人生に共鳴するし、そうして人は街に集まる。

これはまるでサイモン&ガーファンクルのハーモニーのように軽やかな物語、風に吹かれて舞い上がった人生の数ページ。
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