つるみん

チョウ・ユンファのマカオ極道ブルースのつるみんのレビュー・感想・評価

3.6
【君こそぼくの命】

ヤクザ組織の幹部チェンは、足を洗い結婚した。しかしその頃、巨大な組織がチェンの兄貴分の組みを狙って動き出し、義理を果たす為にチェンは、愛する人を捨て駆けつけるが…。

チョウ・ユンファ主演の香港ノワール。『男たちの挽歌』以降、多くの香港ノワールの主演を張ってきたユンファだが、最も集中している80年代後半作品の中でも本作は良質な作品と言える。

日本のヤクザ同様、義理と人情というものが存在し、特に義兄弟間の切っても切れぬ絆というのは話の展開的にも熱い演出となる。ラストなんかは文句なし。
しかし、これがウォン・カーワァイ脚本というのだから、なにか少し違う角度で香港ノワールが描かれるものだと期待してしまっていたせいで、通常の香港ノワール映画だと思ってしまったのは残念。

アクション描写や思っていた以上の激しい銃撃戦など見所満載であったが、なにより自分の中のウォン・カーワァイに対する期待値が高い為、評価は平均並に落ち着いた。
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