りょーこ

ワイルド・ボーイのりょーこのレビュー・感想・評価

ワイルド・ボーイ(1989年製作の映画)
4.0
「怖い、映画」にて、ビデマ店長さんが紹介されていた隠れた名作☆

静かな音楽の向こうで、とにかく酷いことばかり起きます。

そこに、何故か女装したデヴィッド・キャラダインが現れたり、町人が暴徒化したりと凄い展開に。

なのに、ラストは泣けてしまうという、とんでも作品でした!

字幕なし。



1970年ニュー・メキシコ。

田舎町ハーモニーは、悪党スルーに牛耳られている。

その妻でトランスジェンダーのパール(デヴィッド・キャラダイン)は、盗難車にいた赤ん坊を育てることに。
ソニーボーイと名付け大切にする。

しかし、スルーはそれを認めない。
舌を切り取り、虐待を繰り返し、自分の命令のみに従う野獣へと躾ていく。

成長したソニーボーイは、強盗の為、スルーから殺しを命じられるように。

そんなことが続き、町ではスルー達への怒りが爆発。
一家を皆殺しにしようと、アジトに乗り込んできて……



キャノン砲でドーン(* ̄∇ ̄)ノ

とにかくスルーのクソ野郎っぷりが凄いです!
気に入らなければ即殺すし、ソニーボーイへの虐待にも何の躊躇もない。

そんな彼の妻が、どういうわけか女装したキルビルのビル(笑)
なんでだよ( ´∀`)

が、ラストに窓を割って登場し、銃をぶっ放すシーンは、最高に格好良かったし、子供を守る母でした!

こんなとんでもない夫婦に育てられたソニーボーイは、とにかく何も知らず、怒られるという恐怖に支配されているだけ。

そんな彼が、一度だけ家を抜け出すのですが、そこがまた酷い。。。
知らない世界を堪能!ではなく、スルーへの怒りに震える町人達に、ここぞとばかりにリンチされるのです。

恐怖と混乱と絶望にもみくちゃにされるソニーボーイが、本当に可哀想で胸が痛い。
役者さんが上手くて、余計にツラかった。

そしてラスト。
ここはビデマ店長さんが書かれてる通り『デビルズ・リジェクト』でした☆

悪人共が自分を貫き、何にも邪魔をされず散っていく…
最高にクールな終わり方!

今作はそこでは終わらないけれど、とにかく全編見所満載の良作でした♪

あ、主題歌はデヴィッド・キャラダインの自作自演w
なかなか味があって、今作に合う音楽でしたよ~
りょーこ

りょーこ