トムヤムクン

スウィーティーのトムヤムクンのレビュー・感想・評価

スウィーティー(1989年製作の映画)
4.5
恋人同士の対話でも,ショットと切り返しが微妙にずらされてる感じがあったりケイを冷ややかに見つめる同僚達の視点に同化したカメラなどインディーズらしいくすんだ映像的快楽に富んでいる。さらに姉妹の幼少期のノスタルジックだが怖さもあるシークエンスに土の中でムクムクと根を張り枝を伸ばす樹木のタイムラプス的なモノクロ映像など,目を惹かれずにはいない。物語的には,家族や恋人の断絶,そして悲喜劇を経ての再生といった要約になるが,理由はわからないがピーター・ジャクソン的なものさえ感じるアル中ボブのイカれ道化ぶり,母を訪れる場面のロードムービー的要素などなかなかのてんこ盛りだ。
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