爆裂BOX

REALの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

REAL(2009年製作の映画)
3.1
北欧の森林地帯で車が故障し、夜の闇を彷徨うリタとマルティンのカップル。二人は森の奥に佇む一軒の家に辿り着くが、そこで謎の家族に監禁されてしまう…というストーリー。
殺人動画にまつわる実話を基にしたというノルウェー産のホラーです。
スウェーデンとノルウェーの国境付近の大森林地帯を帰宅中のリタとマルティンのカップルが、検問で出会った警官の案内でわき道に入ってから次々にトラブルに見舞われて遂に車もストップ。森の奥にある老夫婦が暮らす一軒家に助けを求めるも、彼らは若者を拉致して拷問して殺し、その模様を録画してネット販売しているキチガイ一家だった!という内容です。
早い話「悪魔のいけにえ」系のありがちなストーリーですが、前半は主人公二人が立ち寄ったスタンドで不気味な店員に出会ったり、地面に置かれた釘刺さった板でパンクして修理する為にスタンドに戻ったり、道路に立つ女と出会ったりと雰囲気づくりの前振り展開が続きますが、森の中から主人公達を撮影する映像やスタンドの店員などの不気味な雰囲気はいいんですが、流石に前振り長すぎてダレました。74分の収録時間の半分近く前振りだったんじゃないかな。
主人公達が老夫婦の家に立ち寄って、車に携帯取りに行ったマルティンが怪しい人影追い掛けて家の地下室に入って家の中や森の中に仕掛けられた監視カメラ映像映したモニター発見して、その中で自分の背後に近づく映像発見する所はちょっとゾッとしました。
そこから監禁されますが、拷問シーン始まる事もなく、先に捕まってた女性の助けでアッサリリタ解放されて、そこからはリタの逃走劇と攻防が描かれて、この後半はそれなりにハラハラできて良かったです。前半の警官との会話でも機転効く所見せてましたが、躊躇する事無く行動して殺人鬼と戦う所良かったです。
殺人一家はキャラ立ってる人いなかったなぁ。スタンドの店員も不気味そうだけど弱いし、老婆も憎らしさとか怖さ見せる事もなく。リタの反撃で簡単にのされちゃいますし。最後は内輪もめでほぼ全員倒れちゃいますし。検問してた警官は度々タイミングよく主人公達の前に現れるので絶対仲間だろうなとすぐ読めましたね。
ゴア描写と呼べるものも無かったですね。犠牲者の映像もモニターで流れるけど、椅子に拘束されて怯える姿だけで拷問される所映りませんし、結局作中通して犠牲者一人だけだし。あのスタンドに立ち寄った人はとばっちりもいい所だったな。
最後に主人公に銃向けられた男が喋る言い訳もバカすぎて、散々殴られたり撃たれそうになってあんな言い訳信じる人いないでしょ(笑)主人公も急に最後になってさっさと撃たないし。
エログロもないし話もありきたりで前振りも長いですが、後半の攻防戦はそれなりには楽しめました。まあ、尺も短いですし暇潰しにはなるんじゃないでしょうか。