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ソフィー・マルソーの刑事物語/ポリスのakrutmのレビュー・感想・評価

3.5
刑事マルジャンが、麻薬売買事件の容疑者として逮捕した女性ノリアに心惹かれていくというストーリーの映画。日本では当時は未公開で、2013年にはじめて公開された。『ソフィー・マルソーの刑事物語』と『ポリス』という二つの邦題があるが、前者は誤解を与える表現(後者は原題そのまま)である。ノリア役を19歳のソフィー・マルソーが演じているが、あくまでも本映画の主役はマルジャンであり、取調べ中の粗暴な振る舞いや刑事らしくない私生活が描かれている。

全体的に恋愛映画としてもサスペンス映画としても中途半端で、興味を引く映画とは言い難い。徹底的に人物を映し出す映像構成や、警察での取り調べシーンなど臨場感溢れる映像は、魅力的といえば魅力的だが、個人的にはあまり好きにはなれなかった。マルジャンを演じるジェラール・ドパルデューの演技だけは光っているが、ソフィー・マルソーは明らかに配役ミス。パーマをかけた髪型やだぼっとした服装のためか、とても太って映っていて、彼女の魅力が引き出せていない。この内容だと、当時日本で公開されなかったのもよくわかる。つくづくモーリス・ピアラ監督とは相性が悪い。
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