愛する妻を亡くし、悲しみに暮れながら孤独な毎日を送っていた老人オーヴェ。
ある日、隣にパルヴァネ一家が引っ越してきた事により彼の生活が一変する。
どうにかして死のうとするオーヴェに、何故か次々と集まってくる人達。
「死」という重いテーマを扱っているのに、暗さを感じない。むしろ所々笑いを交えて、コミカルな作品になっている。
オーヴェは本当に奥さんを愛していたんだなあ。彼が劇中で初めて笑ったシーンは奥さんの話をしている場面でした。
オーヴェと奥さんの若いときの回想シーンもとてもドラマティック。過去が明かされていくにつれて、オーヴェがただの頑固で偏屈な老人ではなく、今の彼がそうである理由がだんだんと分かっていきます。
ラストは少し切ないけど、「こんな人生なら良いなあ」と思えるはず。
あたたかい気持ちになれる、とてもいい映画でした。