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悪魔の入浴・死霊の行水
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『悪魔の入浴・死霊の行水』に投稿された感想・評価

Cem
5.0
エリザベート・バートリを描いたゴシックホラー🥀

どこか田舎臭くてあどけないエヴァ・オーリン、侯爵を一途に愛す姿が健気で可愛い。『肌にツヤがないわ…』と嘆くルチア・ボゼー、いやいやお美しいですよ!と私は思う。スペインの古城がたまらなく良い。よくある魔女裁判ではなく吸血鬼裁判っていうのも実に興味深い。
幼女の血を顔に塗り恍惚な表情をうかべたり、天井の穴から鮮血を浴びるルチア・ボゼーが素敵でした✨
“血の伯爵夫人エリザベート・バートリ”の伝説を元にした、高いカルト人気を誇るゴシックホラー。スペインとイタリアの合作。監督は「悪魔の墓場」(1974)のホルヘ・グロウ。原題「Ceremonia sangrienta(血の儀式)」。英題「The Legend of Blood Castle(血の城の伝説)」。

1807年、中央ヨーロッパの小国では吸血鬼の復活を防ぐために墓を探し出し死体を焼き払う儀式が行われていた。領主ジマール伯爵がそこに立ちあっている頃、城にいる妻エリザベート・バートリは侍女から興味深い伝説を聴く。エリザベートと同じ名の先祖が、処女の鮮血を浴びて若返ったと言うのだ。その翌日エリザベートは、はずみで召使女を傷つけてしまい血が手に付着。すると、その部分が色白になっていた。数日後、突然ジマール伯爵が急死し城の地下墓地に納められた。しかし、その夜に復活し密かに町の娘を殺害する。目的はその血をエリザベートに提供することだった。。。

エリザベート・バートリをモチーフにしたゴシックホラーとしては英ハマープロ「鮮血の処女狩り」(1971)に次いで二番目となる。主人公はエリザベートの100年後の子孫という設定なので続編的に観ることも不可能ではない。

物語の最大のポイントは、エリザベート伝説に加えて、夫の伯爵に“吸血鬼の呪い”がかかるという設定。結果、物語の展開が広がり見せ場が多くなっていた。

反面、要素の詰め込みすぎで経過の省略が多いため、アート的というか少々難解になっていた。夫が本当に吸血鬼の呪いを受けたのか偽装だったのかが、一回見た現時点では判然としない。

そもそも冒頭で描かれた“吸血鬼の呪い”が真実なのかどうかも明らかにされていないため、終盤で伯爵が噛み付いたのは思い込みと狂気によるものと解釈すると物語の筋が通ってくる。

エリザベートの“血による美白”も、「鮮血の処女狩り」で描かれたような極端な変化ではなく、“気のせい”と捉えることもできる。とすれば、本作には呪いや超常現象は存在せず、強欲な夫婦がエリザベートや吸血鬼の伝説を妄信し凄惨な連続殺人を引き起こした狂気の物語と解釈できる。

ホルヘ・グロウ監督は次作のゾンビ映画「悪魔の墓場」がカルト化していて、その鮮やかな映像表現は個人的にも好みだった。そのセンスが本作ではゴシックホラーに全振りされていて、秀逸な映像が多々あった。

特に、屋根から滴り落ちる血をエリザベートが浴びるシークエンスは残酷美の極み。他のシーンでも画面のアクセントに赤が用いられていて、イタリアンゴシックとは違うスペイン映画特有の赤色の使い方なのかなと感じた。

侍女が舌を斬られるシーンはグロ表現を用いることなく強烈な猟奇性を発していた。ちなみに、最後にエリザベートがレンガ部屋に閉じ込められるのは史実通り。

個人的に、ホルヘ・グロウ監督の作風ををすっかり気に入ったが、ホラー映画は「悪魔の墓場」と本作だけ。他にはジャッロ風なスリラー作品があるのでいつか観てみたい。


※伯爵と恋仲になる宿屋の娘を演じたエヴァ・オーリンは「殺しを呼ぶ卵」(1968)や「キャンディ」(1968)などに出演したユーロ・カルトのアイドル的存在だった。しかし本作の直後に結婚し映画界から遠ざかることになった。
老いからの恐怖で処女の血を求めるエリザベート・バートリと夜の街を彷徨いながら女性の首に噛みつく夫。血の伯爵夫人とドラキュラ的な夫、天丼にエブフライを乗せている感じで重複した二つの軸がごちゃごちゃしている。そこにカーミラや呪いのネックレスまで描かれていたりして退屈はしないが、話の本筋はますます掴みづらくなる。つまり愛と死の話だと思うが、それもこれもはっきりしない、ただ荒れ果てた城にひとり寂しく腐敗していくバートリでFINE。
バートリに残酷な入れ知恵をする側近の老婆、金持ちというか権力者が狂う隣にはこういった邪悪な輩が存在している。芸能人にまとわりつく占い師とか整体師とかもこの類。この老婆、結局は裁判にかけられて舌を抜かれる拷問の刑。拷問器具も本格的で納得の最期だった。