んぎ

不安は魂を食いつくす/不安と魂のんぎのレビュー・感想・評価

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ダグラス・サークの翻案。ドラマとして洗練されているとは言いがたい(起承転結の運びかたもやや牽強付会だし、全体の構成としてコンパクトすぎる)のだけれど、それが気にならないほどの圧倒的な画の強度がある。静謐さのなかに宿る迫力が、根底に横たわる禍々しいまでのリアリティを痛切に抉りだす。言葉も音も失われた不意に訪れる静物画のようなショットの数々は、構図も美術も照明も息を呑むような美しさで涙が出そうになる。
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