なぜ見た。という疑問が見終わっても捨てきれず。
『パルプ・フィクション』(1994)から『SWエピソード1』(1999)までのエアポケット期サミュエル・L・ジャクソンがこの規模の作品で真面目に働く姿は確かに珍しい、だからって「そのうち見る」リストに入れるほどの熱意を彼に向けたことはない。劇的ではないアフリカン・アメリカン映画の名作として度々称賛されるやつだから、その文脈……かねえ……。
と、意味薄いコメントを書いている最中にそれや。と脳内で鐘が鳴ったタグが「ロジャー・グンヴァー・スミスが出てる」。
誰だよ。
って言いたくなる各位に向けてパッと思いついた(日本人で言えば)は荒川良々。
演技の世界における位置取りが近い気がしないでもないけどそんなことはどっちでも良いぐらい良々は良いし、それが分かるひととだけ分かり合えれば良い世界が良い。
ものすごく地味↓なのに早送り再生を許さない圧が全編に満ちており↑プロットの既視感↓と対称的なナラティブの新鮮さ↑
みたいなアゲ↑サゲ↓どっちにも絞りきれない作品で、映画本数をこなしているひとであればあるほど、こういうのもアリだよなって思える、そんな感じ。
たまたま心理的余裕があるタイミングに見ることが出来てラッキーだったな俺。