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カラオケ行こ!のkissenger800のレビュー・感想・評価

カラオケ行こ!(2024年製作の映画)
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邦画見ない理由の95%は台詞まわしの芝居がかった感じが痒いから。残る5%の50%は物語が結局借り物なこと、40%がプロダクションとして金かけるべきところで妥協しているのが見えて貧乏くさいのがイヤ。
みたいな面倒な観客なんですけど、そのあたりをまるっと回避するチートを発明した俺いわく「韓国映画を日本語吹替版で見ていると思えばまあまあ大丈夫」。
これもその論理で総じて大丈夫だったのですが

・綾野剛、達者だけどやっぱりネイティブからすると大阪弁の細部に覚える「違うそうじゃない」感。でもそれ、どこまで追求すべきなのかね、と妥協を迫られるところあるよね。つまり十分よくやってる
・モチーフ自体は古くからあるやつで、最近でいうと今野敏の任侠●●フランチャイズが改題して当たったのが2015年で、話の運びに新しいところない分、キャスティングの勝利というべき
・映画最後のほうで仲見世って看板が見え、エセ大阪のとどめを刺すというか、キミらのいう仲見世が「下町っぽい商店街」を指すイメージ語彙なのは分かるけど、フィクションとはいえ大阪に仲見世はあるのか。その細部を許すか許さないか、こそが何かの分岐点なんですよ。無いよねえ、無い。無い(あまりのことに3度も繰り返す俺)
・原作未読なので抽象的な感想になってしまうのですが、コミックという表現だから出来ること、あるじゃないですか。同様に、実写映画という形式だからこそ出せるものもあるはずで、本作が原作を「なぞって」出来ることをやった、そこは疑いませんが、あくまでも邦画水準のがんばったで賞になってませんか。なんつーか、この素材で韓国版つくられたら負ける気がするの。俳優は負けない。物語は同じ。残る「詰めの部分」、甘くないこれ?
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