メラニー・ロランで大好きな作品はオーケストラ!(観たばっかりだけど 笑)とこの作品です。
タランティーノ作品の中でも完成度の高い傑作だと思う。
タランティーノ対ナチスといったところでしょうか。。
現実の歴史を逸脱して、もしこうであったら、というファンタジーをエンタテインメントとして成立させている。
これもまたこの映画の素晴らしさと言えると思う。
役者では何といっても狂気に満ちたランダ大佐を嬉々として演じたアカデミー主演男優賞を取ったクリストフ・ヴァルツの凄みと滲み出るユーモアが絶妙でかつ恐ろしい。
ランダ大佐に家族を皆殺しにされたヒロインを演じるメラニー・ロランの復讐心に満ちた眼が素晴らしい。
メラニー・ロラン自身もユダヤ人の血を引き、親族の多くをナチスに実際殺されているらしい。子供の頃、何度も夢でヒトラーを殺したと言っている。
あのオーケストラ!の役柄にどれだけ感情移入したかわかりませんね。
イギリス軍に情報を流す二重スパイのドイツ女優を演じたダイアン・クルーガーも、そしてバスターズのリーダーのブラピもいい。
一触即発の緊迫感に満ちた居酒屋のシーンはこれぞタランティーノという何度も観たくなる名シーン。
ああ、また観たくなってきた。映画にまつわるオマージュを端から端まで散りばめ、映画がナチスを打ち破っていく何とも独特なカタルシスに満ちた映画だと思う✨