教授

イングロリアス・バスターズの教授のレビュー・感想・評価

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物語の存在意義ということを考えると。
弱い者や虐げられたもの。
抱えた鬱屈や現実との摩擦をなんらかの形で救済してくれる。そこまでなくても追い込まれた自分を肯定してくれるものだと思う。

そういう意味で、歴史の中で苦しみを抱えた「ユダヤ人」のナチスへの鬱屈した記憶や想いを、文字通り映画の力を持って描いた最高のエンタメ。

複数のエピソードの中でも、特に最初が素晴らしい。ここが素晴らし過ぎるので後がちょっと普通に見えてしまうのが残念なのと。目には目を、ナチスをコケにし倒すのであればメラニー・ロランとブラピ率いるバスターズはストーリー上できちんと合流して欲しかった。
あと、クリストフ・ヴァルツが魅力的過ぎた。
あと、ナチスの英雄となった将校とは色恋は進展しないのならあの終わり方もちょっと…というのはあるけれど、この内容で、ブラピがキャスティングされてるのは絶対に「ファイトクラブ」のタイラー・ダーデンがあるからだし、タランティーノ版「ニュー・シネマパラダイス」オマージュとして夢のような時間を過ごしました。はい。
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