このレビューはネタバレを含みます
膨萩椋美ってめっちゃいい名前。
吸ケツ鬼によっておバカになった風間くんを救うため、謎の怪事件を解明していく。
“33”の謎解き。33代目番長、ろろさん。さまざまな疑わしい人たち。
マサオくんが不良になるのもお約束でおもしろい。謎解きが進み風間くんスーパーエリートに進化するのも見応えのひとつ。
33はサスガくんの目だというオチ、No.1の孤独やチシオへの恋心も相まった動機もあり、結構ちゃんとしたミステリー。謎解きのあとにもスーパーエリート風間さんとの焼きそばパンバトルで盛り上がりを作る巧みさ。風間くんの手紙で感動にも振り切れるフリとしての強さ、チシオちゃんの変顔、34代目番長になるマサオくんなど見どころ作りも上手い。鬼義理のマサ。
効率、学力、エリート主義へのアンチテーゼ、誰かと比べる必要もない、自分らしくあることの重要性、その教育としてのメッセージ、誰かのために戦うという友情の大切さ、青春というイマココ性というテーマもしっかりしているし、子ども向けアニメにしては骨太な作りでめちゃくちゃ評価できる。
「弱音と二日酔いは吐いた方が楽になるって父ちゃんが言ってたゾ」
「しりで考えるタイプでい！」
「エリートになるより焼きそばパンを手に入れる方がよっぽどむずかしいんだゾ〜」
「きっと親の想像を超えて成長しているでしょうね〜」
「想像超えすぎだろ！」
「みんなに笑われてるんですよ」
「いつものことだもん。一生懸命友だちのためにがんばってんのよ。誇らしいわ。つか何かに一生懸命な人間を笑うヤツなんてハゲワシに頭むしられればいいのよ」
「まあ…親としては負けようが笑われようが胸を張って生きててくれりゃあそれでよしだ！」
「今のわたし、最高！」
「青春とはなんなんですか？」
「青春は(マサオくん)鉄仮面！青春は(ボーちゃん)こい！青春は(ネネちゃん)キラッキラ！青春は(チシオ)コンプレックス！青春は(サスガ)後悔だ！青春は(33代目番長)義理人情！青春は(ろろ)孤独 青春は(アゲハ)ウェイウェーイ！青春は(みさえ)あったわね…青春は(ひろし)今だぜ 青春は(ひまわり)ぱいぱい 青春は(シロ)ハァハァ…青春は(しんのすけ)ファイヤー！」
「学園長。子どもたちにムダなことなんて何一つないんじゃないでしょうか」
「わたしが間違っていた。ムダなことこそが必要だ」
