アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史の作品情報・感想・評価

アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史2003年製作の映画)

A DECADE UNDER THE INFLUENCE

製作国:

上映時間:143分

3.7

「アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史」に投稿された感想・評価

流

流の感想・評価

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情報量が多くて少し追いつかないところも多々ありましたが、どの人も映画という表現媒体に対しては目がマジで、愛に溢れたドキュメンタリーでした。いい気持ちで見られる。
70年代を終え「辛くて悲しいのは現実だけで十分だ」という世相がこの動向を徐々に翳らせていったのはまあ順当な流れだよなあとは思う。でも相も変わらず世の中イラつくことばっかりだし、言いたいこといっぱいあるしという状態なわけで、反体制映画やマイノリティ解放映画は80年代以降もやっぱり作られていくわけです。ただ、今となってはもうそれ自体が一種の強固なハリウッドのビジネススタイルを確立してしまっていてどうしたもんでしょうという感じですよねえ。(目的と手段の逆転したような露骨なポリコレ映画なんかはやっぱり素直に味わえない。)

それにしてもニューシネマの諸々の作品をはじめ、ヌーヴェルヴァーグ、チネチッタ、ブラックスプロイテーションとか課題が大量に増えてしまった。まいったなあ。
70年代のハリウッド映画はなぜ暗くて後味が悪い結末の映画が多いのか。

始まりは1930年代に制定された「ヘイズ・コード」。これは映画の中での汚い言葉・暴力・セックス・ドラッグは描かない、撃たれても血が飛び散らない、政府・警察・親は正しい、反発する者がいれば罰を受けるように描かなければならないというハリウッド映画の自主規制コード。

そんな映画が作られ続けて60年代に入り、世の中はケネディ暗殺やベトナム戦争に公民権運動が起こる激動の時代。でもハリウッドはヘイズ・コードに縛られてそんな現実はまるで存在しないかのような、家族全員で見れる生ぬるい夢物語の作品ばかり。

国の政策や古い価値観に疑問を抱き始めた若者がハリウッドのジジイ達が作る映画にウンザリして映画を見なくなったので、遂に1968年にヘイズ・コード撤廃。
きっかけは1967年『卒業』で禁断のセックス描写解禁、それから1969年の『明日に向かって撃て』で血が飛び散り『イージーライダー』ではドラッグを扱いアメリカンニューシネマと呼ばれる映画革命が起こり、そこからPG-13やR-指定といった現在の年齢別システムが始まるのでした。

それまでの映画はエンターテインメント、70年代の映画は突然観客に逆らい始め、反体制、若者の反逆と悲劇を描いた映画が量産されて彼らは共感を覚えたが、そんな時代も長くは続かない。現実社会でも負け続ける若者たちは敗北する映画にも疲れてきって勝利を味わいたくなりそろそろ現実を忘れる映画が見たいと思った頃に登場した映画が『ロッキー』
それからの映画は勇気や希望を扱い、80年代初頭に入ると「偉大なアメリカって凄いでしょ」って映画が増え始めた。

だから60年代後半から70年代後半にかけての約10年間は映画史の中でも特殊な作品が多く存在するのでした。

このドキュメンタリーの中でピーター・ボグダノヴィッチ監督の母親が言った「悲しい映画はもう見たくない、理由は実生活だけで充分」って言葉が印象に残る。それと実際の出来事のフィルムが使われてた中、本物のアビー・ホフマンが出ていた。あれはシカゴ7裁判 最中の映像だろうな。
arch

archの感想・評価

3.3
60年代後半から80年代までの大まかな映画の歴史、そしてその頃映画が今の映画に如何なる影響をもたらしたのかをドキュメンタリー形式で多くの監督の視点を通して描く。
映画は「夢物語」から「現実の物語」へ。時代に即して生まれ変わり、常に観客の無意識と共に生きていく、それが映画という芸術なのだ。
また改めて多くの作品に触れたいと思わせるドキュメンタリーだった。
む

むの感想・評価

3.0
70年代にもっと詳しくならないとわからない 勉強したあとにまた改めて観たい
面白い。映画史を時代背景・文脈とともに理解する作業ってやっぱり必要だなと思う。「時代背景が分からなくても面白いのが真の名作だ」だとも思うし、一方でどうしても「時代背景がわかってないと面白みが全然わからない」作品があるのも当たり前で、全部把握してなくてもいいけど、1970年代の名作を系統的に理解するには観ておいた方がいい(むしろこれ抜きでは語れない)1本だと思いました。
ハリウッド史を意識しつつ
これまで見てきた作品を
ひたすらおさらいする
色んな映画人から
興味深い話が聞けて
楽しかった‼
ne

neの感想・評価

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よく考えたらハリウッド映画にあんまり興味なくて全然楽しくなくて途中で飽きちゃった
アメリカン・ニューシネマって何?


それはね、
この映画を観るとわかります!
wikiの説明読むより、よくわかる!
遥かに腑に落ちる!
私も今夜、学びましたあ!


それまでの大スターに頼る時代は終焉を迎える
1960年代から1970年代にかけて、
映画はスタジオからストリートへ
ベトナム戦争の失敗、
公民権運動の成果、
リブ運動の台頭、
自由を手に入れたい人々の思い

それらを背景に、新しい映画の数々が登場
どんなに画期的なことだったのか

そして、どう次の時代がやってきたのか
それでもなお、脈々と、引き継がれていくもの


とにかく名だたる映画監督たちが、
語る語る語る!
あー、この方があの映画を作られたのか!
皆、楽しそうに語る!
それをみているだけで嬉しくなること間違いなし!
だって、映画大好き人間が語るんだもの
惹かれないワケがない!


だけどさあ、
この映画を観て困っちゃったことがある。
このなかで登場した映画、
観たことないものがいっぱいで、
観たいものがいっぱいあった!
どうしよう!!!
どないしよう!!!!!
アメリカン・ニューシネマについて、監督等当事者へのインタビューを中心にしたドキュメンタリー。

マーティン・スコセッシ、ピーター・ボグダノヴィッチ、ロジャー・コーマン等このてのインタビューによく出る人たちが出ていた。

年老いたポール・シュレイダーを初めて見たけど、普通のはげたおっちゃんになってた。
ロバート・アルトマンは反骨的。
デニス・ホッパーがサタジット・レイが好きって言ってて、らしいと思って笑った。
アメリカンニューシネマ好きとしては見ておかなきゃいけないだろうと、前から気になっていたこともあり鑑賞。

インタビュー形式メインのドキュメンタリー映画は嫌いな部類だし情報も殆ど既知なものばかりだったけれど、カサヴェテスの撮影風景やアルトマンやデニス・ホッパー等今は亡き映画人が彼らの時代について語った姿も貴重だったからプライスレスって感じ。
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