アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史の作品情報・感想・評価

アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史2003年製作の映画)

A DECADE UNDER THE INFLUENCE

製作国:

上映時間:143分

3.8

「アメリカン・ニューシネマ 反逆と再生のハリウッド史」に投稿された感想・評価

al

alの感想・評価

3.9
60年代後半から70年代、ハリウッド激動の時代をコッポラ、フリードキン、ルメット、スコセッシら当時を知る監督たちと振り返るドキュメンタリー。

ジョン・ヴォイト、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、ロバート・デュヴァル、ロイ・シャイダー…
70年代のスターと作品が次から次へと出てきて、あーこれねぇ!と思ったりまだまだ知らない映画がたくさんあって、あれもこれも観たい状態になったり…大いに盛り上がりました笑

ブルース・ダーンが「マーロン・ブランドはもう古い」って言ってたのが印象的。スーパースターからどこにでもいそうな人間がヒーローとなる時代へ、まさにハリウッドの革命期だったんだなあ。

他にもスコセッシのヨーロッパ的な作品を撮りたいっていう話やデニス・ホッパーの撮影秘話なんかも聞けて、映画好きには堪らない内容だったと思います。
アメリカン・ニューシネマについて、監督等当事者へのインタビューを中心にしたドキュメンタリー。

マーティン・スコセッシ、ピーター・ボグダノヴィッチ、ロジャー・コーマン等このてのインタビューによく出る人たちが出ていた。

年老いたポール・シュレイダーを初めて見たけど、普通のはげたおっちゃんになってた。
ロバート・アルトマンは反骨的。
デニス・ホッパーがサタジット・レイが好きって言ってて、らしいと思って笑った。
アメリカンニューシネマ好きとしては見ておかなきゃいけないだろうと、前から気になっていたこともあり鑑賞。

インタビュー形式メインのドキュメンタリー映画は嫌いな部類だし情報も殆ど既知なものばかりだったけれど、カサヴェテスの撮影風景やアルトマンやデニス・ホッパー等今は亡き映画人が彼らの時代について語った姿も貴重だったからプライスレスって感じ。
アメリカン・ニューシネマについてひたすら作品紹介と関係者によるインタビューが紹介されるドキュメンタリー映画。

美男美女が夢のような恋を繰り広げる60年代までの映画から、ベトナム戦争などの社会の矛盾を通じて、綺麗事だけではなく、もっとリアルな映画を撮ろうというムーブメントが若者の中で広がっていったということ。それが多くの若者を惹きつけるものの、段々とマニアックな方向に進みすぎてやがては飽きられてしまう過程がよくわかった。

観たい映画がめっちゃ増えてしまった。
「映画の成功で大事なのは作り手と大衆の欲求が一致すること」
「映画の最大の目標は現実を改善すること」

1つはプロローグの言葉。
1つはエピローグの言葉。

アメリカンニューシネマの歴史と60〜70年代のヨーロッパ映画のムーブメントを著名な監督や製作陣に聴くドキュメンタリー映画だよ
よ

よの感想・評価

-

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ映画の大御所監督たちがアメリカ映画の歴史を語るドキュメンタリー。

ドキュメンタリーのやり方としては、作者の姿は見せない一対一のインタビュー形式、ところどころに監督たちが語る映画のワンシーンを挟んでいる。監督たちの撮影場所は様々で、そこに監督の色も出てるのかも。

理解しやすく構成されていて映画の歴史は映画でしか語れないな、と思わされる。

一番良かったのは
・『エクソシスト』のポスター制作で、「上質なホラー映画を作ろう」って言ってたのにデザイナーがダサいポスター作ってきて監督がブチギレしたエピソード。
・映画のグッズ化のきっかけは、スターウォーズの大ヒットして映画よりグッズが売れるようになったこと。
・カサヴェテスの『フェイシズ』でアメリカ映画は大きく変わったこと。
・黒沢清が82歳でアカデミー賞を撮って、映画の可能性を信じるようになった(意訳)
・スコセッシが自分の映画を、私的に描きがちだと言っていたこと。そうは思えないけど...
ニューシネマを見直したくなる!

もう大御所となった監督たちが、目を輝かせて映画を語る様に胸熱だった。
tori

toriの感想・評価

5.0
映画好きなら観るべき

決して義務ではなく以下①の意味

べき
( 助動 )
〔助動詞「べし」の連体形〕
推量の助動詞「べし」の残存形として、現代語でも次のように用いられる。

① 当然のなりゆき、あるいは、そうなるはずの事柄を述べる。
「ただしこれを観終わった後にクリップが増えることを覚悟すべき」
② 〔「べきだ」 「べきである」などの形で〕 義務づける意味を表す。 「これ以上ネタバレは慎むべき」
必須科目!ってなくらいに重要なドキュメンタリーフィルム

デ・ニーロやパチーノ、フェイ・ダナウェイらがいかにニューシネで重要な役割を果たした役者なのかが分かる
映画のカタログ的な見方もできて楽しいし、名作のバックストーリーも伺えて最高
出てくる人たちも豪華!今はもう亡くなってる方が多い...

字幕はともちんこと町山智浩なだけあって、とても気を使って訳してある感じ
個人的にはフリードキン『エクソシスト』のポスターのエピソードに爆笑してしまった
洋画ファンなら観て損はないドキュメンタリーだと思いました。アルトマン、コッポラ、スコッセシ...も登場してハリウッドの歴史を教えてくれます。そして、登場する映画が沢山...まだまだ観ていない良さそうな映画、多いな~って嬉しくなりました。

現実離れした世界を長く観せてくれた古き良きハリウッドも、時代の流れとともに変化せざるを得なかった。そこには映画低迷によるスタジオの倒産とか国内の事情もあるけど、他の地域(ヨーロッパや日本)の映画監督たちの自由な映画作りも影響していた。60年代からの大きな変化、自由な発想、自由な主張、若い監督にチャンスが与えられ活気を取り戻していくハリウッド。スタジオから飛び出して新しいものを作っていく。とてもいい時代。

その後、戦争や政治などの暗い世相を反映して、人々が映画に明るさを求めていく時代になると、また流れが変わっきて...
ひとつの映画の大ヒットで、映画が儲かる!と判ると、商業主義的な流れが台頭、人々のニーズを調べて作品を作ろうとする映画会社の要求が強くなる。相対的に映画監督の力(主張)も弱くなる...

今作はそのことに警鐘を鳴らしつつも、60年代、70年代から受け継がれている自由な精神性で作られる作品もあると結ばれています。
とても興味深く、面白い映画でした。


でも、このドキュメンタリーは15年前の公開。今はロードショーだけでなく様々な媒体で映画が観賞出来るようになり、あまり一般的でない作品も観ることが出来たり、作り手の発表する機会も増え、映画の環境も激変していますよね。
映画監督たちが今、どのように考えているのかも知りたくなりました。
>|