夢のチョコレート工場のいち麦のレビュー・感想・評価

ロアルド・ダール原作「チョコレート工場の秘密」最初の映画化作品。謎の人物スラグワースが仕掛けたり、胡桃を選別するリスが金の卵を産むガチョウで機械選別になっていたりと、原作から改変された箇所も幾つかあるようだ。子ども達の扱いなど十分にブラックな物語だし彼らの生意気な描写も当時としては攻めていたのだろうけれど、流石に今見るとディズニーランドで見るようなセットの作り物感や演出の緩さを感じてしまう。元々自分はジーン・ワイルダーにも思い入れはないし、ラストもあっさり目でちょっと拍子抜けする。
ただ、この映画のためにレスリー・ブリッカス&アンソニー・ニューリーが作った “The Candy Man” と “Pure Imagination” は珠玉の挿入歌。子ども退場時のテーマともなっている “Oompa Loompa” は何度も聴くうちに耳に残ってしまう…これも隠れた名曲だと思う。