ピンフまんがん

山椒大夫のピンフまんがんのレビュー・感想・評価

山椒大夫(1954年製作の映画)
4.7
これ、何ていうか、すべてにおいて完璧な時代劇。のような印象を持った。とにかくカメラワークもすごいし、光と影の配色も絶妙すぎる。演技も迫真にせまっていたし、時代を映した不気味なシーンも満遍なく投入されていて、ストーリーの展開も抜群で食い入る様に画面を見つめていました。家の中の生活感がきちんと出ているのも凄い。
平安時代って、人を殺すことは悪いことなんて認識もないくらい、今とは考えられないくらい道徳観なんて存在していなかった。生きていくのにみんな必死だったわけで。その背景も画面からよく伝わってきたし、人身売買なんてホラー映画みたいな怖さがあった。
そしてラストシーンの情景は綺麗すぎて、もう衝撃的でした!