しろくま兄サキス

学校IIのしろくま兄サキスのレビュー・感想・評価

学校II(1996年製作の映画)
1.0
【ちったぁファレリー兄弟を見習うべき】
 あああ、はいはいまたですか。障がい者はみな純粋、支援者はみな人格者ですか。本当にステレオタイプな描写、展開。本当に辟易。
 監督及び制作者は、障がい者を題材にしながら、まったく彼らの状況がわかってらっしゃらない。彼らは障害に来歴する様々な問題に直面しているが、それだけじゃないし、そんな薄っぺらな存在じゃない。自分たちだってそうだろう?

 「心と心の交流を描いた」のなら、登場人物が障がい者である必要は全然ない。なにより障がい者を「かわいそうな人」、その仕事に携わる人を「えらい人」というふうな硬直した描写は、現代の映画製作者としてリサーチが足りないと言わざるを得ないし、違和感を覚える。もうそうなったら西田敏行の演技、口調は虫唾が走るレベル。なまじ善意から制作されているだけによけいに腹も立つ。この映画を持ち上げる福祉関係者にも。

 自分はこの映画を観てそう感じたけどもしかしたら偏見や、読み違えも十分にあり得る。他の福祉職関係の方のコメントも読んでみたい。