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犬神の悪霊(たたり)のfishmuttonのレビュー・感想・評価

犬神の悪霊(たたり)(1977年製作の映画)
3.5
大和田伸也の演技はうるさいが、良かった。
画が良い。
特に前半の色気と郷愁漂う画がよい。車や着物、建物、調度品も素敵だと思った。

ホラーの見せ方が歌舞伎的だと感じた。一枚画になる画。絵を描きたくなる。

犬神信仰の残る山奥の村、そこで発見されたウラン。2人の女が恋した1人の男。犬神の呪い。村八分の一家と利権。

全体的にバランスも良かったと思う。
座り位置の関係なんだろうけどお祓いシーンで麗子ちゃんの胸のあたりにずっとある手とか(絵としては良かった)、犬神の儀式観察し続ける磨子ちゃんとか、蘇生処置しないんだ・・・とか色々思うところはあったが。
可哀想なことになったが、若黒柴ちゃん可愛かった。
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聡:東京からウラン発見・採掘の為に来た男。男1の運転する車で山に赴く。途中で水浴びする女2人を見つける。そのときの1人であった麗子と結婚。
男1:聡と共に東京から来た同僚。車で祠をひっかけ、勇の犬を轢き殺してしまう。東京での聡の結婚披露宴で錯乱。後の飛び降りる。
男2:聡と共に東京から来た同僚。男1の葬儀の後、野犬の群に襲われ死亡。
剣崎 麗子:ウランの出た山の持ち主の家のひとつ、村の長者の娘。かわいい系。意外と情念強め。男1と男2の死後様子がおかしくなる。犬神憑きとしてお祓いを受けるも、虚しく死亡。
磨子:麗子の妹。勇とは仲良し。かおりのことも好き。義兄も好き。素直な良い子。垂水家との対立の心を痛める。
垂水 かおり:麗子とは仲の良い友人だった。垂水家は犬神統(読み方わからん)として村八分にされている。聡のことが好きだったが、麗子と結ばれたために身を引く。未だ想いは残る。
勇:聡達に犬を轢き殺されたことを恨んでいる。川で姉を救ったことで聡とは和解。

バイク衆:垂水家に嫌がらせをしていた若衆。かおりを襲う、村人を焚きつける、垂水一家を殺害する。

最後磨子が聡の首を足で絞めるシーン、途中男の足だったのは何故?

その後、村はどうなるんかな。呪いによって滅びるんかな。最後の大和田伸也は意味深だけど、私にはよくわからんかった。野辺送りじゃなく、雑に焼かれていたから村人に忌むべき者として扱われたってことかな。彼は村人を思い、命を守りたいと思って行動した結果がこの扱いということに死にきれない思いだったんだろうか。
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