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犬神の悪霊(たたり)の440のレビュー・感想・評価

犬神の悪霊(たたり)(1977年製作の映画)
3.5
なんだこのカオス映画。

続々と唐突にイベントが発生する奇怪な作品。
大和田伸也主演のオカルトホラーなんだけど展開がとにかくハチャメチャ。

ウラン鉱石の探索で田舎の村に来た竜司。
道沿いにある祠を事故で壊してしまい、その後少年の飼っている犬を轢き殺してしまう。
ウランを無事見つけ大々的な掘削工事を始めた頃、竜司は村の女性と結婚。
しかし一緒に探索した友人が次々と謎の死を遂げていく。

前半から本当に色々起こります。
全裸の美女が川で泳いでたり、覗き見して崖から落ちたり、祠壊したり、犬轢いたり、披露宴で突然狂ったり、立ちションしてたら犬に食い殺されたり、奥さんもヤバくなってきたりと「なんで?」な展開の応酬。
しかも前置きがなく突如始まる。
ストーリーの流れを全く感じないし、前半からこんな飛ばし気味で大丈夫なのかと心配になった。

中盤からは様子のおかしな村が中心で話は進みます。
ようやくとっ散らかった雰囲気からは少々脱出しますが、相変わらず展開は尖ってる。
やっぱり「なんでそうなるの?」の部分についての説明が足りず理解不能。
だけどそんな意味不明なところもカオスってて、この作品の魅力なのかも。

そして後半に向けてどんどん最悪な展開になっていくんだけど、クライマックスに訪れる蔵のくだりからが最大のビックリシーンに突入します。
これは観た人みんなキョトンとしただろうなぁ。
何も前振りなかったよね?
面白すぎるでしょ。
こんな展開予測出来る訳ない。

それにしても今じゃ絶対に許されないような描写の数々。
緻密さは皆無な作品だけど、ある意味ここまで雑な作品は新鮮かも。

色んな意味で面白かったです。
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