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危険なプロットの440のレビュー・感想・評価

危険なプロット(2012年製作の映画)
3.8
「この後どうなっちゃうの?」
という先導の仕方がめちゃクソ上手で最後まで集中力が保てちゃう作品。

昔に小説家を目指していた高校の国語教師ジェルマン。
凡庸な生徒たちの作文に辟易としていた時1つの作品に心を奪われる。
平凡な生徒クロードの書いた作文は小説のような訴求力の高いものだった。
彼に才能を感じたジェルマンは書き方を指南するも彼の書く物語が徐々に危うい展開へと進んでいく。

イケメン高校生のクロードが主導権を握った形で話は進んでいきます。
彼の小説の内容に翻弄されるジェルマン夫妻。
そして彼の描く小説に登場人物する中流家庭アルトール家。
クロードの書く物語は現実なのかそれとも妄想なのかが絶妙で本当に面白い。

もちろんクロードは何やら目的があってやっていそうなのは百も承知なんだけど、どんな落とし所になるのかは全く予想つかなかった。

フランソワ・オゾン監督の作品って気づいたら危険な領域に踏み込んじゃっている描き方がとても自然でうまい。
しかもそれをエロチックに見せる方法も巧妙。
この作品はそんなオゾン監督にうってつけの題材に感じました。
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