なすび

牛泥棒のなすびのレビュー・感想・評価

牛泥棒(1943年製作の映画)
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イーストウッドの大好きな映画といえばこり、ということで観た。後味悪い映画が続くぜ…

最後手紙を読むシーンで「出た!アメリカ演説映画!」と思った。諭されてる感じしてあれでけっこう萎えちゃうんよな自分は…大体、みんな正義のためとかは建前でただ首吊りを見たい、血に飢えてただけなのに、間違いだとわかったらシュンとなるなんてふざけてる。

少佐の息子が最後「お父さんは臆病者だ!」って罵るんだけど、cowardって言葉にはcowが入ってるのが気になる。語源を調べるとcowardはもともと昔のフランス語のcouardとかから来てるみたいで意味的には牛とは関係なく、音だけでcowが入ったっぽいが。
あと、原題のThe Ox-Bow Incidentにも入ってるOx-Bow Canyonは、自警団たちが三人の男を見つけて吊るし首にしたその場所のことだけど、oxっていうのは雄牛、特に去勢牛のことらしく、なんか牛に絡めて色々意味ありそう。結局、少佐及びリンチを急いだ人々は己の弱さを人に悟られたくないからなにか実行したかったって感じした。ファーンリーも牛泥棒探しで上手くいってない感じで、ヘンリーフォンダに殴られて倒れたし、そこでなんか鬱憤が沸々としてて一刻も早く結果出したかったのかなと。

ママ衝撃でした。西部劇でああいうキャラクターの女性見たの初めてかも。あのキャラクターのおかげで男女関係なくイキリ立つってことを留保してくれる。男たちを焚き付けるやべえ人だった。

それにしてもヘンリーフォンダが元恋人とばったり会う件はなんだったんだろ?見た側から忘れかけてたけど。なかなか可愛らしい顔の女の人で、小悪魔ちゃんって感じだったが。
あれなのかな、「こんな夜遅くにいたから盗賊かと思いました」みたいな発言あったから、それそのまんまあの三人にも当てはまるよってことなんかな。やっぱお酒飲んで盛り上がって来てからの徹夜テンションもよくなかった。もう疲れたし早く殺して帰ろうよ、ってなる。みんな一晩寝てから冷静なろ。

すべての映画がこのぐらいの尺だったらいいのに。

ヘンリーフォンダってなんかいいよね。なにがいいか上手くいえないけどなんか信頼できる顔してる。目が真っ直ぐで綺麗なとこかな。あと足長い!!!

アンソニークインも華があんのよ。ただいつになっても覚えられず「どこかで観たことある人…!」しか浮かばない💦💦ザンパノなのよな、覚えよ。

激重映画を見た反動で今めちゃ適当なこといいたい気分だから許してほしいけど、このジャケット写真の、ヘンリーフォンダの後ろにいる人々が遠目に見るとしいたけとかきのこに見えちゃうのは私だけかな?みんなの茶色いハットが、きのこのかさみつよい🍄‍🟫
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