LEONkei

白衣に秘められた幻想のLEONkeiのレビュー・感想・評価

白衣に秘められた幻想(1975年製作の映画)
2.0
白衣に秘められた幻想は、媚薬を盛られたかのように不思議で隠微な魔法。

不謹慎と言われようが男(人間)なら誰もが少なからず、一度は幻惑された事があるに違いない。

あの清潔感溢れる白衣を身を纏い足元の白い靴と、白のストッキングが脚を包み込みコツコツと優しい微笑みで接近してくる。

数十年前バッティングセンターで自打球を目に当て〈眼底骨折〉で2週間ほど入院した事があるが、白衣の天使は傷とココロを親身に癒してくれた事を思い出す。

しかし余りにも魅力的すぎる白衣の天使に幻惑しすぎると、その天使は妖艶な魔女に変貌する。

そんな女性看護師が心臓発作で倒れたワイン会社の社長宅で住込看病に当たるが、良いのか悪いのか弱っている心臓に刺激を与えるエロティックイタリアンコメディ。

イタリア人俳優の中で唯一アメリカの個性派俳優〝ジャック・パランス〟の出演で、脇役だとしても味気ない冷めたピザにタバスコの刺激を効かせた存在感。

白衣に限らず〈制服〉と言う統一性による外見的個性を隠せば隠すほど、その防御された内面に秘められたものへの幻想は深く高まる。

この幻想は男女問わず感情豊かな人間の性とも言えるだろう、不謹慎だと言われようが..★,
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