【いたんだよ…天使が…】
黒沢清の『勝手にしやがれ』第一弾。
ドタバタのOP。お調子者の哀川翔と前田耕陽。ヤクザに殴られ怪我をした哀川翔の手当てをする七瀬なつみ。哀川翔から見た七瀬なつみのピンショットが天使ショット過ぎて笑う。まさに一目惚れのそのショット後、想いに耽る哀川翔はこたつの上に座る始末。あからさま過ぎて良い、これがVシネマだ。
途中から参戦する菅田俊の医者キャラも良い。無理矢理借金取りの役をやらされ、格好だけは一丁前だが、口調が丁寧なのは笑う。それと5000万のブツを國村隼に渡す時のあのズッコケ感は最高に好きだった。そういった新喜劇でもあるような王道の笑いを詰め込みつつ、黒沢清独自の演出も映える。
それにしても、國村隼が菅田俊を木材で殴ってる時の七瀬なつみの「やめてくださぁ〜い」の声がリアルノイズだったな。
まあ総じて、哀川翔と前田耕陽のバディムービーとして、この2人を見守っていきたい。