勝手にしやがれ!! 強奪計画の作品情報・感想・評価

「勝手にしやがれ!! 強奪計画」に投稿された感想・評価

netfilms

netfilmsの感想・評価

4.0
 鬱蒼と木が茂った三叉路の奥から、汚らしいママチャリに乗った耕作(前田耕陽)が猛スピードで現れ、寝ている雄次(哀川翔)を無理やり叩き起こす。ママチャリは河岸を疾走し、谷中銀座の階段を一気に下へ。整備工場の社長から金をせびる2人の姿。ケチな仕事をしては、その日その日をしのいでいる雄次と耕作。ある日、ヤクザに追われた2人は散り散りに逃げるが、捕まった雄次はボコボコにされてしまう。血だらけになった雄次が迷い込んだのは「あおぞら幼稚園」。場違いなチンピラ風情はそこで天使のような保母さん涼子(七瀬なつみ)の看病を受ける。すっかりのぼせ上がった雄次は昔気質な不器用さでくしゃくしゃの1万円を謝礼として渡すが、涼子から受け取れないと突っぱねられる。一方その頃、キャバクラ「ニューヨーク」でキャンディちゃんと意気投合した耕作は彼女と結婚しようと鼻息を荒くするのだが、雄次は神妙な表情で「天使がいたんだ」と取り合わない。エロ本やライターを全て処分し、岩波文庫のツルゲーネフの『初恋』を読む男の密かなロマンス。ところが、そのキャンディちゃんとは、実は涼子だった。田舎に住む父親の3000万円の手術代のために、昼は保母、夜はホステスとして働いている涼子の事情を知った雄次たちは、彼女に手を貸してやろうとするが、あっさりと断られる。そんなところへ、涼子の父親を誤診してしまった医者・松浦(菅田俊)が、涼子に詫びを入れようと上京して来た。

 哀川翔と前田耕陽の凸凹コンビの珍道中を描いたVシネマ『勝手にしやがれ!!』シリーズ第一弾。どうしようもない日常の中で、天使に出会ったという雄次の想いはあっさりと裏切られ、逆に2人の疫病神を招き入れることに。昼間は保母さんで子供たちのために天使のような仕事をしながら、夜はキャバクラで働く涼子は、腎臓移植手術のミスにより余命幾許も無い父親を助けるために、3000万円の金が要るという。すべてを捨てて、涼子のために3000万円を用意しようとする松浦は、雄次と耕作のクライアントである由美子から“仕事”をもらって金を稼ごうとするが、雄次と耕作の足を引っ張るだけで、何をやってもドジばかり。貧乏神をしょいこんでしまった雄次たちは、さらにヤクザの堂本から借金した涼子のトラブルにも巻き込まれてしまう。30分3万円の仕事、涼子が擦った200万円の馬券、3000万円のヤクの結晶など幾つもの数字に纏わるきな臭い銭勘定に翻弄されながら、雄次と耕作と涼子と松浦はどこまでもコミカルに動き回る。『893(ヤクザ)タクシー』の13埠頭ならぬ13号倉庫、ヤクの結晶になり変わったカマンベール・チーズ、ピタゴラスイッチとブーブー・アイテムに塗れた運び屋たちの欲望と大杉漣の女装。ゴミ袋に彩られた殺風景な廃工場は人質とヤクの交換の舞台となる。大杉漣や諏訪太朗、洞口依子など黒沢組の常連俳優たちの活躍はもちろん、今作に初登場した菅田俊のヒロインの七瀬なつみを食うほどの怪演ぶりが極めて印象に残る。
滅茶苦茶面白かった。
マイベストスローモーション映画。あんなに馬鹿馬鹿しくスローモーションを使った作家を他に知らない。
後、パブの美術がサスペリアっぽかったな。
黒沢清監督の「勝手にしやがれ!!シリーズ」の第1作。 

あちらこちらに黒沢清監督らしさが見られる作品だったが、無難な娯楽作といえよう。 
いざという場面で見られたスローモーション場面(2箇所)は、なかなかグッドであったが、全体としてはまずまずの出来。 


オープニングは、分岐道を映した場面~自転車~谷中ぎんざの街に入っていくシーンから。 

物語は、ある車修理工場の社長からユスリした藤田雄次(哀川翔)と吉行耕作(前田耕陽)が、そのシマのヤクザにボコボコにされたところを雄次は保母=榊涼子(七瀬なつみ)に助けられて「天使に会った」とボーッとする。 
一方、耕作は「キャバクラのキャンディちゃんと結婚する」と喜んでいたが、保母=キャバクラ嬢であるという「よくある展開」。 
さらに、貧乏神の元医者=松浦が登場し、雄次が松浦に「あんたといると不幸が移るんだよ」には笑えた。 
この4人が涼子の父親の手術代(3000万円)をゲットするために、ブツ(麻薬)運びをしたり、それを奪ったり、と展開する物語に、黒沢清監督の常連である洞口依子や大杉漣などが絡む。 

気楽に楽しめる作品であった。
シリーズ1作目。
めちゃくちゃ面白い、黒沢清最強伝説。
らしくなさと、らしさ。
動きと奥行きに満ち溢れた映画
ほし

ほしの感想・評価

4.0
どう飽きさせないかとどう好きな映画を引用するかは同義だ。
感動で泣きそうなほどに工夫が画面に溢れている。代わりに音の演出はさっぱり。喧嘩のシーンは画面をやかましく、歩くシーンはタテ構図で撮ること。
剛

剛の感想・評価

3.8
哀川兄貴かっこいいですね〜。
可笑しくも、時折感じるバイオレンスの雰囲気が黒沢清らしいです。
引き続きこのシリーズ見ていこうと思います。

このレビューはネタバレを含みます

黒沢清の勝手にバディムービー第一弾



製作ケイエスエス。脚本監督黒沢清。



前から見たかった
好きな監督この作品、シリーズを見てみようてな感じ。

今は亡きケイエスエス提供です。調べたらやはり無くなってますね。美少女アニメやオリジナルビデオを制作してましたね。90年代よくビデオを見かけました。

そんな幻のレーベルに「復讐」シリーズの前兆ともとれる黒沢清監督、哀川翔主演のオリジナルビデオシリーズ、「勝手にしやがれ」シリーズでございます。

黒沢清の90年代、Vシネ期でございます。今やカンヌをにぎやかす世界のクロサワですが、私のビデオ屋に綺麗にDVDで残っていたのでレンタル鑑賞しました。



前田耕陽さんが、まあ懐かしい。今、確か漫才の方と結婚されたよなあと鑑賞後ググる。傷天における水谷豊の兄きぃ的役柄、トラブルメーカー、お人好しの若造の役割。

そしていつもの兄貴、翔アニィが画面を右往左往。兄貴的存在、さながら「傷天」のショーケンのよう。

黒沢清のロングショットや段ボール、ゴミ袋暴力も顕在!一画面に登場人物をおさめようとします。そのなかで台詞をしゃべり、豆粒のような人間がアクションを繰り広げる、いわば低予算の画角、構図顕在であります。
なかでも前田さんが公園のオブジェの上で仮面ライダー変身をかましている所必見(笑)

助監督は、立教大姉弟関係のような青山真治監督がついてます。

ヒロインは、七瀬ななみさん。久々にみたなあ、確か引退したんじゃなかったっけ?!どっちつかずなエンジェル先生を演じてます。

そして助演に
シリーズおそらく固定出演「先生」ことゲイマスター、大杉漣さん。
黒沢組ドレミファガール、洞口さんが、アヤベノババア的仕事派遣者になってます。

さながらショーケン「傷天」の黒沢清バージョン。

ゲストには芦田俊さん、まだ出始めでしょうか。珍しくコメディしてます。貧乏神男熱演。今やスコセッシ「沈黙」出演。

そして國村さんもとぼけた悪役でヒール役、必見!

物語り的には、まさしく強奪にはほど遠い、可愛い泥棒ごっこのような感じですが、時よりハッとさせる黒沢マジック必見!


さて
黒沢清の勝手にバディムービー第一弾

熱心な黒沢清ファン

哀川兄貴ファン必見です。

ぜひ!

ってこれレンタルあるんかな?
あとレビュー見ると劇場公開もチラホラしてるんですね、すごいなあ。
maya

mayaの感想・評価

4.0
例えば哀川翔の部屋の中やガレージ?でのショットは画面を見るだけで凄さが分かる。花束でサッカーをする幼稚園児達のカットに爆笑した。
どんな状況下に陥っても一定のテンションを崩さない七瀬なつみが良い笑

全体的にコミカルな造りにはなっているけど時折ゾッとさせられる
國村隼が返り討ちにする所は怖い
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