爆裂BOX

無邪気な悪魔におもちゃが8つの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.2
重度精神病院少年課の護送車が雪山で事故に遭い5人の子供達が逃げ出す。彼らは別荘で過ごす大人たちの元へ訪れるが…というストーリー。
子供たちが大人たちを襲撃して殺す映画というと「ザ・チャイルド」がありますが、本作は雪山版という感じですね。超常的要素の有った「ザ・チャイルド」と違ってこちらに登場する5人の子供達はサイコパスなのでォ曾比感覚や気に入らない事があると大人たちを殺していきます。
前半は護送車から脱走して雪山を進む子供達と別荘で楽しむ大人たちの様子が交互に描かれていきます。子供達が行動しだすのは後半になってからなので、それまでは大人たちのイチャイチャなどが描かれ、少々退屈ではあります。
この子供達の演技が中々素晴らしいですね。無邪気な子供らしい表情と態度と本性を現した時の表情の変化が見事ですね。リーダー格のシスターの格好した子が常に静かで無表情なだけに殺すときの表情が一番変化激しかったですね。レイフ・ギャレット演じるデビットも中々いいキャラでした。大人ぶった態度をとってますが、チェスに負けた途端に激昂したり、子供扱いに不快感示したり女装したり情緒不安定な所が恐ろしいですね。梯子から落ちた時の「僕の美しい顔を!」というセリフもいい感じです。
タイトル通りおもちゃになる大人たちですがロクに反撃できず殺されていきます。最後に残った一人がトラバサミで腕と足を挟まれて身動き取れずもがく姿は凄惨でしたね。
時代的なのもあるでしょうがゴア描写はほぼないですね。でも、それぞれ違った殺し方で殺していき被らないのは凄いですね。
死体で作った雪ダルマに雪を投げつけるシーンやラストショットは悪趣味ながら見事ですね。
傑作ではないながらホラーファンなら一度は見ておいて損はないんじゃないでしょうか。